厚労省公表の「受動喫煙対策強化案」のポイント

 

◆違反した喫煙者・事業者に過料

厚生労働省が3月1日、東京五輪・パラリンピックに向けて、受動喫煙対策の新たな規制強化案を公表しました。

 

飲食店は原則禁煙とし、例外として喫煙できるのは小規模なスナックやバーなどに限定するなどが骨子で、違反した喫煙者が行政指導に従わない場合には30万円以下、事業者が従わなかった場合には50万円以下の過料を科すとしています。

 

同省は強化案を踏まえた健康増進法の改正案を今国会に提出する予定で、2019年秋に日本で開催されるラグビーワールドカップまでの施行を目指します。

 

◆「努力義務」から「義務化」へ

日本の受動喫煙対策はこれまで努力義務にとどまり、世界保健機関(WHO)からは「世界でも最低レベル」と厳しく批判されてきました。

このため、新たな規制強化案では受動喫煙対策を義務化します。

 

禁煙の範囲は、小中高校や医療機関は最も厳しい敷地内禁煙とし、官公庁や福祉施設などは建物内禁煙とします。

運動施設も建物内禁煙としますが、コンサートが行われるなど興行目的でも利用される場合は喫煙室の設置を認めます。

 

◆小規模なバーなどは一定の条件下で例外に

飲食店は屋外のテラス席も含め禁煙としますが、喫煙室の設置は認めます。

居酒屋や焼鳥屋などについても、家族連れや外国人観光客の利用を想定し、対策を徹底することとしました。

 

一方、例外として小規模なバーやスナックなどでは、「受動喫煙が生じうる」との掲示や換気を条件に喫煙を認めます。

面積が約30平方メートル以下の店が候補で、法案成立後に政令で定める予定です。

 

なお、ホテルの客室や老人福祉施設の個室なども喫煙は可能です。

 

◆5年間の経過措置

また、今回の規制強化案では、既存の喫煙室については施行後5年間、排気装置などで一定の基準を満たせばそのまま使用を認める規定を盛り込みました。

飲食店など喫煙室の設置が認められている施設だけでなく、医療機関や官公庁なども対象にしています。

 

ただし、禁煙ではなく分煙を推進すべきだとの意見は根強く、調整は難航する可能性があります。

 

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